こんにちは。
最近やっと私生活が落ち着き、ブログを再開することができました。ユースです。
僕は今年、新卒から3年勤めた大手調剤薬局を退職して個人経営の在宅専門薬局に転職しました。
周りでも特に3-4年目に差し掛かる薬剤師は転職を考え出す時期だと思います。
転職して3ヶ月ほど経ち業務も少しづつ慣れてきたので、僕なりの大手と個人の薬局の違いやその際に気をつけるポイントを解説していきたいと思います。
そもそもなぜ転職したのか?その理由について
では、まずなぜ僕が転職をしたのかについて話したいと思います。
大きな理由としては主に
患者さんをいかに捌くことができるか?が重要視される風土
僕が新卒から配属されたのは社内でも売上トップ10に入るような総合病院前の薬局です。
そこでは患者さんがひっきりなしに来局されるため、かなりの忙しさでした。
勤務する薬剤師に求められるのは正確さはもちろんのこと、患者さんを捌くスピード。
日によっては調剤室の中でひたすら調剤や監査をする日々が続き、嫌気がさしてしまいました。
昇格や昇給に時間がかかる
早い人は2年目〜3年目で店長の立場になることができますが、店長から先は若くても30代半ばにならないと昇格することができない暗黙の年齢制限がありました。
また年間の昇給率も微々たるもので、これから結婚や子育てを考えていくとなると生きてはいけるがギリギリの生活になってしまうと感じました。
仕事が細分化され過ぎて、つまらない
大手の場合すでに各部署が出来上がっており、現場の薬剤師は患者さんの対応がメインでした。
1-2年目のうちは店舗業務の効率化などに興味を持って働くことができましたが飽きが来てしまいました。
かといって部署異動も叶わず、関わることができる仕事も限られていたため退職を考えました。
独立を視野に入れるようになった
元々店舗の売り上げや経営に興味があったこともあり、2年目くらいからうっすらと独立を考えるようになりました。
しかし独立をするにあたっては薬局の業務の全てを把握しておく必要がありますが、大手の場合それまでにかかる期間が長いと感じました。
また独立にあたり資金も必要になるため、尚更高収入を得られる可能性のある会社に転職をしようと考えました。
個人薬局のメリットと向いている人は?
個人薬局に転職して感じたメリットをざっと挙げていこうと思います。
全ての個人薬局に当てはまるわけではないですが、以下の傾向はあるという前提で書いていきます。
うちは違う!と言う方もいると思いますがご了承ください。
最低限のルールを守れば、基本自由
個人薬局は中小や大手と異なり、ルールが厳格に決められていないことが多いと思います。
薬機法上のルールや調剤規定など薬局を運営する上での最低限の決まりはありますが、その他に関してはわりとルーズです。
そのため柔軟に対応できることが多いと感じました。
だからこそ必要とあれば新たにルールを作る、無くすなど自身が中心となって変えるチャンスがあります。
年収のベースが高い
これは会社により異なりますが、個人薬局の場合比較的大手よりも高収入であることが多いです。
大手の場合にかかっていた大規模な採用費や、投資に回っていたお金が個人の場合は少なく済みます。
また個人薬局の場合、基本料などの関係から処方箋1枚あたりの技術料は高くなります。
その分の金額を還元されるかは経営者の判断になりますが、周りの話を聞いても転職で年収が上がるケースは多いです。
※個人の場合でも機械化は進んでいますが、導入する店舗数が少ないため全体で見ると経費は少なくなります。
交渉次第で給与があがる可能性も?
個人の場合、自身の頑張りや会社にもたらす利益により給与の交渉をする余地があります。
大手は給与テーブルが細かく決められており、1人に給与を多くあげてしまうと他の人も上げざるを得なくなりなかなか反映されません。
「頑張ってかかりつけを取ったり、会社に利益をもたらしているはずなのに給料が増えない変わらない」という声をたまに聞きますが
本当に会社にとって利益を与えているのか、論理的に説明できるのであれば個人薬局は向いていると思います。
また、転職時に気になる企業がるのであれば直接応募した方が良いです。(これに関してはまた次回解説します)
組織づくりに関われる
ルール作りとも少しかぶるのですが、個人の場合はフラットな関係が故に組織としては弱い一面があります。
もちろん最終判断は社長ですが、社長が判断を下すまでもない案件ってたくさんあると思います。
それらをどのように決めていくのか、また採用、教育、営業などのポジショニングをどうしていくのか
そういった組織づくりに興味がある人も、個人薬局は向いていると思います。
※全部社長がやるんだ!というワンマン気質なところは、例外です。面接で見極めましょう
経営者の近くで働ける
これは将来独立を視野に入れている人に特に言えるのですが、実際に薬局を立ち上げ運営をしている経営者の近くで働くことができるのは大きいと思います。
薬局によっては売り上げや経費などを社員に見える形で公表しているところもあるため、今の薬局の問題点や今後どうしていきたいかなどを相談、確認することができます。
処方箋1枚がいかに大切かを理解することができ、患者さんとの関わり方にも変化が出てくると思います。
また薬局を運営するに至る流れだったり、注意点などリアルな話を聞くことができ経営者同士の繋がりにも混ぜてもらうこともできます。
これらのことは大手では経験できないと思うので、個人薬局ならではのメリットだと思います。
薬局の数字に強くなれる
大手に勤めていたとしても、配属店舗の売り上げや経費などは把握しておくべきなのですが、個人の場合は尚更です。
また個人の場合何か問題点があればどこをどう改善すれば良いのか?を考えて、それを実践しやすいため数字に対して強くなる可能性が高いと思われます。
個人薬局のデメリットとは?
では次に個人薬局のデメリットと向いていない人について僕の考えを書いていきます。
教育制度が整っていたいため、自ら進んで学ぶ姿勢が問われる
薬局によってはマニュアルなど、細かくルールが決まっていないところが多いです。
そのためわからないこと、疑問に思ったことは素直に聞く姿勢が大切です。
ルール等が曖昧になっている可能性もあり
ルールが曖昧ならば、必要に応じて他の職員と共通認識にしていく必要があります。
常識的に考えてどうなのか?を意識し、もし自分の判断が間違っているならば素直に反省し他職員との認識をすり合わせていく
「そんなルールきてない!マニュアルもない!」という方をたまに見かけますが、そういう人は向いていないかなと思います。
休みにくい可能性もあり
個人薬局では経費削減のため店舗を回せる人数ギリギリで運営しているところが多く、体調不良などで1人かけると一気に業務が回らなくなることがあります。
大手であっても人手不足なところもありますが、最悪ヘルプや応援といった手段があります。
その点で言うと、よく体調を崩してしまう人は個人薬局には向かないと感じます。
無理してまで働く必要はないと思いますが、平均よりも欠勤が多い自覚がある場合は自身の生活を見直す必要があるかもしれません。
経営的に安定しない可能性やM&Aの可能性も?
現在薬局同士のM&Aが盛んに行われており、みなさんも耳にしたことがあるかと思います。
特に数店舗以上あり、経営の安定している企業の場合大手などにM&Aされるケースが多いように感じます。
逆に1-2店舗ほどしかない薬局の場合は規模的にもあまり旨味がないため、よほど経営に困ってるという場合でない限りM&Aされる可能性はないでしょう。
※しかし経営者の中には、ある程度利益が出るようになったら売却してしまおうと考えている場合もあるので、そこは面接時に確認しましょう。
売却が悪いわけではなく、それもあくまで戦略の一つではあると思います。
雇用状況が大きく変わることはないかと思いますが、それも視野に入れておくべきという話です。
人間関係で困ったときに逃げ場がない
個人薬局では店舗数も少ないため、人員の入れ替わりがほとんどありません。
そのため、ある店舗で人間関係で悩んでしまうと配置転換などで逃げることが難しいです。
できるだけ長く働いて欲しいと考える経営者であれば店舗の見学や、実際に働いているかたと話す機会を与えてくれる傾向にあるので、そこもぜひ面接時に確認しましょう。
まとめ
以上、僕が転職を検討した理由や個人薬局のメリットデメリットでした。
他にも転職活動時の注意点や、大手調剤薬局のメリットデメリットなどを今後記事にしていきたいと考えています!
また覗きにきてください〜
ではまた✋